補聴器をつけたらどのくらい聞こえるようになる?効果を得るためには?

補聴器をつけたらどのくらい聞こえるようになる?効果を得るためには?

補聴器を考えている方々にとって、「補聴器を使用するとどれくらい聞こえるようになるか」は非常に興味深いテーマです。ここでは、聞こえるという要素を詳しく説明し、それぞれの要素が補聴器の効果にどのように影響するかを解説いたします。

聴力レベル

難聴は「聞こえる音の大きさ」によって、大きく4段階の聴力レベルに分けられます。小さい音やささやき声が良く聞こえない「軽度難聴」から、耳元での大きな声も聞きづらい「重度難聴」まで、人によって聴力レベルは異なります。補聴器の効果を考えるには、まずは「今どのくらいの音が聞こえるのか」という、現在の聴力レベルを把握する必要があります。

同様に、難聴にはさまざまな種類が存在します。難聴のタイプによっては、補聴器が効果的である場合もありますが、一方で補聴器を使用しても改善が難しい場合もあります。

もし聞こえにくさを感じた場合は、まず耳鼻咽喉科を受診し、「聴力検査」を受けることをお勧めします。この検査により、自身の聴力レベルや難聴の種類が明らかになります。専門家の診断を受けることで、適切な対策や治療法が見つかる可能性があります。

聴力検査とは?

 

聴力検査では、様々な高さの音を、様々な大きさでチェックします。それによってどの高さの音をどれぐらい大きくすることでよく聞こえるようになるのかが分かります。聴力検査の結果は「オージオグラム」というグラフに記載されます。難聴はすべての音ではなく、一部の音が聞こえにくくなる場合もあります。上記の図の黄色エリアは人間の会話でよく使われる音の範囲なので、聴力の線がそれより大きく落ちたら、日常会話に支障をきたすぐらい難聴が進んでいるということになります。

補聴器は、基本的に日常生活の会話が聞き取れる程度に音を大きくすることを目標にしていますので、検査結果に応じて足りない分を補っていきます。
もちろん補聴器で補うことのできる音の大きさには限界があるため、難聴の程度によっては補聴器では対応できなかったり、十分な効果が期待できないこともあります。補聴器を検討する前にまず耳鼻咽喉科や補聴器専門店の方とじっくりご相談ください。

 

言葉の聞き分ける能力

補聴器で音を大きくするだけでは十分ではありません。言葉を聞き分ける能力、つまり「語音明瞭度」は非常に重要な要素です。耳から入る音を理解し、言葉に変換する能力が低下すると、単に音を増幅してもっと大きくするだけでは、明瞭なコミュニケーションが難しくなります。

語音明瞭度は時間とともに低下する傾向があり、難聴を放置することで悪化する可能性があります。そのため、難聴を自覚したら早めに専門家の診断を受け、適切な対処を行うことが重要です。早い段階での対処が、コミュニケーションの質を向上させる助けとなります。

 

「慣れ」も重要な要素

あまり知られていないですが、初めて補聴器を使用する場合、補聴器をつけてもすぐ快適に聞こえるようにはならないことがあります。メガネはかけたらすぐに見えるようになりますが、補聴器はある程度の期間のトレーニングが必要になります。

「聞こえ」には「脳」が大きく関わっています。難聴が長期間続いている場合、脳があまり音を処理していないため、音が入ってこない静かな環境に慣れてしまっています。補聴器をつけて再び音が聞こえてくると、たとえそれが本来必要な音の刺激であったとしても、その刺激に脳がすぐには慣れないことがほとんどです。そのような方は、補聴器からの音が大きすぎると感じるでしょうが、少しだけ我慢して使い続けると徐々に慣れていきます。最初は感じられなかった補聴器の効果も実感できるようになるでしょう。

 

 

難聴を自覚し補聴器が有効だと診断されたら、ぜひ早めに補聴器を検討してください。、お近くの補聴器センター辻でお気軽に相談してみてください。
聴力チェックの結果を基に、お客様一人ひとりの聴力に合わせて調整された補聴器を試聴できるので、効果を実感しやすくなります。
また、調整された補聴器を貸し出しもありますので、自宅など普段の環境で聞こえの改善を体感することができます。補聴器の効果に不安がある方は、まず気軽に補聴器センター辻に足を運んで相談してみてはいかがでしょうか。