補聴器と集音器って何が違うの?その二

補聴器と集音器って何が違うの?その二

 

 

 ほとんどの補聴器は「対面販売」が基本、集音器は誰でも販売可能

補聴器は、基本的に対面販売しています。店頭ではまず専門のスタッフがお客様のカウンセリングを行い、専用機械で聞こえのチェックをします。その後、「フィッティング」という作業でお客様の聴力に合うように補聴器を調整します。
つまり、ほとんどの補聴器はお客様の聴力レベル、好み、ライフスタイル、生活環境などの要素を考慮して、専門家とお客様が相談しながら、お客様に一番合う物を選ぶという販売方法になります。また、購入する前に補聴器をお客様に貸出して、補聴器の効果をじっくり確かめることができます。

一方、医療機器ではない集音器は誰でも販売できるので、一般の電気店や通信販売でもカウンセリングや聴力のチェックなしで購入することができます。集音器は使用者の聴力に合わせて調整されていないため、あらゆる人に同じものが販売されています。

 

 対面販売のカウンセリングで期待できるメリット

「本当にお店で買う必要があるの?」、「通販のほうが便利じゃない?」と思われる方もいるかもしれません。でも補聴器がその人の聴力やライフスタイルに合わないと、すぐに使わなくなって「タンスの肥し」になってしまうことがあります。

しっかりしカウンセリングを行い、使用者に合う適切な補聴器を選択することは、使用時の快適さと密接に関り、使い続けることができるようになります。

適切な補聴器を選択するには、少なくとも以下の要素を考慮することが必要です。

●機能

補聴器は、騒々しい環境でもしっかり聞き取れるよう、数々の高度な機能が備わっています。どんな場所で聞き取りにくいと感じる?テレビはよく見る?電話で困ることは?などなど、あなたが補聴器に期待することを、販売店の専門スタッフと相談してください。

●補聴器のカスタマイズ

メガネであれば、視力に合わなくなったり、つるで耳が痛かったり…なんてことがあります。そんな時には必ず販売店の専門スタッフに調整してもらいますよね。

それと同じように、補聴器も専門スタッフの助けを借りることで、より快適に使えるのです。

例えば、耳の型を取って、自分の耳の形状に合わせてオーダーメイド補聴器を作成することができます。

既製の補聴器を使う場合でも、耳に入れる耳栓を十何種類もの中から選ぶことができます。専門スタッフは、お客様の聴力や、聞こえのお好み、装用経験、耳穴の形状などの情報を総合して、数多くの耳栓の中から一番合うものを選んでくれます。

アフターケアの違い

補聴器は、単に「購入して終わり」ではなく、購入後も定期的に調整やメンテナンスが必要なアイテムです。

難聴の方にとって、再び聞こえ始めた音に脳が慣れるには時間がかかるため、最初の数ヶ月間は音の聞こえ方が変わることがあります。購入後、販売店ではお客様のその時点で最も適した音の聞こえ方を実現するために、何度も補聴器の設定を調整します。こうして、時間をかけて使用者にとって最も聞き取りやすい状態を作り上げていきます。

耳の状態や聴力は、他の体の部分と同じように変化するため、補聴器は購入後も定期的な点検や調整が重要です。例えば、耳にしっかりとフィットしているかの確認や、自宅、職場、車内、騒音の多い場所など、様々なシチュエーションでの聞こえ方の調整も行ってもらえます。

シグニアの安心保証とスマートリペア

 

多くの補聴器は、お客様が安心して快適に使用できるように、長期間の保証が付いています。補聴器は、使用者の聴力の変化に合わせて調整できるため、長年にわたって使用されることが一般的です。また、ほとんどの補聴器には、使用者が安心して使用できるように、2~3年の無料修理期間(機種やクラスによって異なる場合があります)が設けられています。


一方、集音器の多くは家電製品のように、壊れた場合の修理保証がついていますが、補聴器のようなメンテナンス等のアフターケアがついていない場合がほとんどです

 

違いを理解した上での購入がお勧め

補聴器は集音器と比べて、製品の機能性や販売方法、アフターケアなどの違いによって価格に差が生じます。難聴と一口に言っても、聴力の程度は個人差があり、時間の経過とともに変化することもあります。そのため、難聴者にとっては、自分の聴力に合わせた調整やカウンセリング、さらにはアフターケアが非常に重要です。これらの価値をしっかり理解し、自分に合った商品を選ぶことが大切です。

もし聞こえに不便さを感じた場合、安易に機器を選ぶのではなく、専門家から適切なアドバイスを受けることをお勧めします。その後、補聴器と集音器の違いや、各機種の特長をしっかりと理解した上で、自分のニーズに合った製品を選ぶことが重要です。