聞くことで疲れがたまる?難聴になると疲れやすい理由

聞くことで疲れがたまる?難聴になると疲れやすい理由

最近では、PCやスマートフォンなどの使用により、「眼精疲労」に悩む人が増えています。具体的には、「視界がぼやける」「目の奥に痛みを感じたり、肩がこることで仕事に集中できない」といった症状が、日常生活に支障をきたすこともあります。 同様に、難聴を持つ人も「聞く」ことによって疲労が溜まることがあるとされています。その理由は一体何でしょうか。

「聞く」のは耳だけじゃなくて「脳」も

 

音を聞くのは耳ですが、実は「脳」も非常に重要な役割を果たしています。

耳は音を拾い、音を鼓膜に伝えます。さらに、内耳で音の振動が電気信号に変換され、それが聴神経を通じて脳に伝わります。

脳は、届いた音を「重要か」「危険か」「不要な音か」などに分類し、その音が何を意味するのかを認識します。つまり、耳が音を受け取っても、脳がその音を「意味のある情報」として認識しない限り、私たちはその音の情報を理解することができません。

では、なぜ難聴の人が「聞く」ことで疲れてしまうのでしょうか。

 
 
 
 
 

 

■脳の負担が増す 難聴があると、音から得られる感覚が弱まるため、脳はその不足を補おうとします。聴覚が衰える分、脳は触覚や視覚をより鋭くしようと努めます。例えば、相手の唇の動きや表情、身振りなどから情報を読み取ろうとすることがあります。しかし、脳が余分に働くため、結果的に私たちは普段よりも疲れやすく、集中力が低下することがあります。

■精神的なストレス 難聴があると、危険を知らせる音も聞こえづらくなり、それが無意識のうちに不安を引き起こすことがあります。また、仕事をしている場合、会話を聞き逃すことが業務や人間関係に影響を与えるのではないかと心配することがあり、そのストレスが蓄積することもあります。こうした精神的なストレスが、疲労感の一因となるのです。


どうすれば疲れを緩和できるのか

 

 

このような疲れを避けるには以下のことが大切です。

 

■聞き取りやすい環境を整える

例えば、会議を行う際には静かな個室に移動する、車内では音楽の音量を下げる、パーティーなどの賑やかな場所では人混みから離れるといった工夫をすることが有効です。

■脳を休ませる

また、医学の専門家が推奨する「脳を休ませる方法」も取り入れると良いでしょう。一般的に、十分な睡眠を取ること、運動や趣味で気分転換を図ること、ストレスや疲れを感じた際に深呼吸してリラックスすることなどが効果的です。さまざまな方法があるので、自分に合った方法を試してみてください。

補聴器が疲れを軽減してくれる

 

 

聞くことで疲れてしまうなら、補聴器で音を大きくすればいいのでしょうか?

もちろん補聴器は脳の負担軽減に一役買います。ですが、単純に音量を大きくするから疲れなくなるのではありません。

補聴器には、脳が音をきちんと理解できるようにサポートする様々な機能が搭載されています。例えば、騒がしい場所では会話と雑音を分けて処理して会話がしっかり聞こえるようにしたり、後ろから声が聞こえてきたらその方向の音にフォーカスしたり、周囲の状況に応じて耳に届ける音量を自動で変更したり、などなど、複雑かつ繊細な調整を自動で行ってくれるのです。

また、シグニアの最新補聴器シリーズSignia IXは、世界初の「ロックオン機能」を搭載しています。聞き取りにくいとされている騒がしい中での数人との会話でも、言葉のすみずみ までより正確に再現し、複数の相手を追いかけてより聞き取りやすくします。補聴器を装用したら完全に疲れないということではありませんが、補聴器のこれらの機能が難聴者の聞く努力を軽減し、聞くことで感じる疲れを低減することにもつながります。

 

 

日常生活の騒がしい環境でよく聞き取れない、聞き取りになんとなく疲れを感じる方は、まず自分の聴力レベルを一度確認すると良いでしょう。補聴器センター辻では無料で聴力測定を行っていますので現状の聴力を把握するのに役に立ちます。是非、お近くの補聴器センター辻にご来店下さい。